陸域でも浅水域でも使えるスキャナシステム
実は他にありません
グリーンのレーザー光
それはドローンレーザー測量にとって他には代えることのできない大切な光です
性能の向上
より早く効率的に
レーザーパワー2倍、
集光力1.9倍、受光感度2倍
従来からレーザーパワーを2倍、集光力を1.9倍、受光感度を2倍に性能をアップデートしました。
従来から167%向上した計測スピード
計測スピードは167%向上し、パスルレートは毎秒160,000パルス、スキャンレートは毎秒80ラインとしました。
大幅なスピードアップにより、運用効率が飛躍的に向上しました。
TDOT 3 GREEN
パルスレート | 60,000Hz |
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スキャンレート | 30ライン/秒 |
FOV | 90° |
リターン数 | 4 |
レーザー波長 | グリーン(532nm) |
使用ドローン | MATRICE350RTK |
TDOT 7 GREEN
パルスレート | 160,000Hz |
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スキャンレート | 80ライン/秒 |
FOV | 120° |
リターン数 | 6 |
レーザー波長 | グリーン(532nm) |
使用ドローン | GLOW.H |
測距性能
対象物を確実に捉える
測定距離は≧10%@430mとなり、従来から172%向上しました。
受光強度が10%しかない対象物でも高度430mから測ることができる優れた測距性能なので、150m以下の通常運用高度内では対象物を確実に捉えることができます。
地上部では樹木下の地表面を捉えるのに有利となり、水域では、より深くまで測ることが可能です。
測深性能
さらに深い水底を捉える
従来から比較して測深能力も向上しています。
高度50mからの測深能力は13.5m、高度15mの場合は16.8mと、いずれも10mを超える能力を有しています。
水中でのレーザー到達距離が伸びたことで水域のさらなる測深が期待できます。
測深能力
TDOT 3 GREEN | TDOT 7 GREEN | |
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クリアな水質 R=0.40@高度50m | 1.13 Secchi | 1.43 Secchi |
濁りある水質 R=0.40@高度50m | 0.47 Secchi | 0.60 Secchi |
クリアな水質 C=0.22@高度50m | 10.7m | 13.5m |
クリアな水質 C=0.22@高度15m | 14.2m | 16.8m |
R=反射率 C=ビーム減衰係数
キレイな水
水底の検知
一つのレーザーは水面と水底で反射します。受信された反射波から反射強度をもとに水面と水底を区別します。水中でも高精度な地形を計測することができます。
濁った水
濁った水では
水中の不純物などで複数の反射(ノイズ)が生じてしまうため対象物の明確な反射面が判別できず、測深性能が落ちる場合があります。事前に対象域の透明度などの情報をもとに計測の可否を予測できます。
浅すぎる水
水深が浅すぎると
水面と水底で反射した二つの波形が重なってしまうため、反射波から水面と水底を区別できず、計測エラーとなることがあります。ただし、斜めからのレーザーの入射により計測できる可能性があります。
近距離正面(強すぎる水面反射)近距離/真下
反射が強すぎると
レーザーの反射が強すぎると、センサーの感度の上限を超え、正確な値が得られないことがあります。低高度からの計測、レーザーが水面に対して直角に入射する計測点には水面での強い反射に注意が必要です。
広範囲を捉える
視野角120°
視野角(FOV)は、90°から120°になりました。
広い視野角となったことで、急斜面や構造物の側面など、狭い視野角では測ることができなかった場所を安全かつ確実に捉えることができるようになりました。
陸上の測量では視野角が広いほど作業効率が上がります。
水中の地形を取得できる
陸上から水際、水表面のデータから水底のデータまで取得できます。
濡れている対象物も
計測可能
雨天直後では、従来の近赤外線を使ったレーザーではレーザー光が水に吸収されてしまうため、測量が困難でした。水に吸収されにくいグリーンの光は、水底の測量だけでなく、濡れた対象部の測量にも有効です。
向上したリターン数
リターン数とは、照射されたレーザー光が最遠方の対象物に届く途中で接触したものから届くエコーの数となります。そのため、エコー数とも言われます。最初に当たったものをファーストパルス、最後のものをラストパルスと言い、樹木の多い場所では状況にはよりますが、前者は樹木の表面、後者は地表面を捉えていることになります。リターン数が多いほど、ファーストパルスとラストパルスの間のミドルパルスの数が増えるので、樹木の形状がより鮮明になります。
人の目を守る
アイセーフティ機構
ドローンレーザー測量の場合、オペレーターや周辺にいる人はドローンを注視します。またレーザーが広範囲に照射されるので、第三者への影響もあり目に対する安全には十分に気を遣う必要があります。レーザー製品には、目に対する傷害を防止するため国際的な安全基準が設けられています。
TDOT 7 GREEN のグリーンレーザーは「クラス3R」に該当します。 TDOT 7 GREENに搭載されたアイセーフ機構は、常にスキャン対象との距離を正確に監視し、人が瞬間的に被ばくしない安全なレベルまでレーザー出力を操作します。
具体的には、スキャン対象との距離が0~25m以内では、レーザーを裸眼で見ても安全なレベルであるLOW出力(クラス1)になるように自動的に制御、 25~40mでは、MEDIUM出力(クラス3R)となり、40m以上で、FULL出力(クラス3R)になります。 いずれも、被爆の危険性がある距離、公称眼球危険距離(NOHD)は、完全に守られています。
レーザーシステムの位置や姿勢計測の精度、データ出力レートを向上させた高性能INSを内蔵
レーザー測量では、レーザー光が対象物からどれだけの時間をかけて戻ってきたのかを1秒間に何十万回も計算しなければなりません。 その際、レーザー光を照射する位置はGNSSで測りますが、1秒間に数十回しか測ることができず、対象物の位置に大きな誤差が発生します。 またレーザー光の照射角度の測定誤差に対象物までの距離を掛けた大きさに相当する位置のズレを発生させます。 そのため対象物が遠いほど、レーザー光の照射角度の誤差が小さくても、対象物の正確な座標を得ることができなくなります。 そこで、加速度計でドローンの動きを捉え、ジャイロセンサで時々刻々と変化するドローンの姿勢を検出します。 これらIMU(慣性計測装置)とGNSSを組み合わせたものはINS複合航法(慣性航法)と言われ、お互いの長所を活かすことで、高精度の測量システムが完成します。 TODT 7 GREEN のINSは、1秒間に数万回のレーザー光の照射をしながらも、数10mmの高精度な測量を実現させるためのスペックを備えています。
リアルタイム処理、
遠隔地への転送
近年、地震や豪雨災害などが増加しています。そうした緊急事態の測量に備え、TDOT 7 GREEN には測量成果のリアルタイム処理、そして遠隔地へのリアルタイム転送機能を用意しています。 TDOT 7 GREEN にはLTEモジュールが実装されており、測量フライトの最中に電子基準点のデータを取得しながらRTK状態となります。これらで得たデータを内蔵コンピュータでリアルタイム演算することで、遠隔地にあるサーバーやPCに点群データを転送することができます。 一刻も早く欲しい初期の測量作業には有効な機能です。 ※本機能の利用には別途、上空モバイル通信利用が可能なSIMカードが必要となります。
可視カメラ、サーマルカメラ(オプション)を搭載
可視カメラで取得した画像から点群に色情報を与えられます。また画像には座標情報が付いているので座標を持ったオルソ画像を作成(※)できます。
オプションのサーマルカメラを搭載することで、点群に温度情報を与えることができるため、斜面からの湧水の状況などを可視化して、把握することができます。
点群に与えられたさまざまなデータから、事象の関係性や特徴、傾向など、ビジュアライゼーション効果が期待されます。
※オルソ画像の作成には別途、SfMソフトウェアが必要となります。
刷新されたTDOT 7 専用
アプリケーション
タブレットやスマートフォンなど、ブラウザが使用可能なデバイスを用いてWiFi通信することでTDOT 7 GREEN とアクセスできます。 ステータス情報の確認、レーザーの照射速度やスキャンレートの設定、リアルタイム断面の表示、可視カメラやサーマルカメラの各種設定、RTKの使用の有無など、より詳細に設定や閲覧が可能となりました。
測量中データの
リアルタイム表示
測量中のデータをリアルタイムに確認することができます。 例えば、対象物の断面を表示させることで、樹木が繁茂する場所での植生下の地表面データの取得状況、あるいは水域におけるレーザー光の水底までの到達状況などを、フライト中にリアルタイムに確認することができます。
これにより、測量が計画通りに実施できているかをその場で確認することができ、手戻りのない効率的な測量作業が実施できます。
※フライト中の断面データの閲覧には、ドローンにHDMIに接続できる画像伝送装置が搭載されている必要があります。
誰もが簡単に測量できるというコンセプトを実現させる統合プラットフォーム
レーザースキャナシステムは数多くの精密なデバイスから構成されており、それらの一つ一つを最適な状態に設定する作業は容易ではありません。 また、専門的な知識がない場合、高精度な成果の出力に至るまでには、数多くのトライ&エラーを繰り返しながら作業手順を習得する労力が必要です。 これらオペレーターに要求される複雑な使い方が、ドローンレーザー測量普及の障壁になっていると言えます。
TDOT 7 GREEN には、誰でもその性能を最大限に引き出せるためのプラットフォームが提供されます。例えば飛行ルートの入力作業と同時に測量前後のアライメント飛行を実施させる機能や、簡単なドラッグ&ドロップ操作をするだけで、対応する電子基準点のデータをダウンロードして、ただちにINSデータと組み合わせて最適軌跡解析を自動的に行う機能などを備えています。 このような測量サービスのノウハウを盛り込んだ当社のプラットフォームを使うことにより、誰でも簡単に正確なレーザー測量を実施できます。
スキャニングとプレビュー表示
スキャンデータをプレビューにより現地で確認。
手戻りの無い測量を支援。
クラウドサービスで最適軌跡解析
必要なデータをクラウドサービスにアップロードするだけで、INSデータによる軌跡解析(最適軌跡解析)を自動で実施。
PCにより解析結果の紐づけ/データ出力
最適軌跡解析とスキャンデータを統合させて高精度の点群データを出力
成果の完成
SPECIFICATIONS
TDOT 7 シリーズ仕様
汎用型レーザースキャナシステム
レーザーモジュール
RIGLE miniVUX-3UAV
発射レート | 300,000Hz |
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スキャンスピード | 100ライン/秒 |
視野角 | 360°、180°、120°可変 |
エコー数 | 5 |
レーザー波長 | 近赤外線 |
超高速レーザースキャナシステム
レーザーモジュール
RIGLE VUX120-23
発射レート | 2,400,000Hz |
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スキャンスピード | 400ライン/秒 |
視野角 | 100° |
エコー数 | 32 |
レーザー波長 | 近赤外線 |
陸域・浅水域レーザースキャナシステム
レーザーモジュール
amuse oneself (オリジナル)
発射レート | 160,000Hz |
---|---|
スキャンスピード | 80ライン/秒 |
視野角 | 120° |
エコー数 | 6 |
レーザー波長 | 532nm GREEN |