御嶽山。

この度の御嶽山の事故は胸が痛みます。
当方にも30日に複数の機関から調査フライトの相談があり待機しています。
有人機が飛んでいることや、現状のような噴気状況であることから
無人機による調査はないと思われます。

改めて今回、思ったことを書かせていただきます。

【何よりユーザーさまの知識が必要】だと感じました=私たちUAV業界の広報が足りない?

近年、UAV(ドローン・小型ヘリコプター・無人ヘリコプター)はかなりの勢いで認知されつつあります。
数万円のものから1千万円超えるものまでさまざまなものがありますが
私たちのようにカメラによる撮影や、レーザースキャナ等で地形を調査する場合の機体は
概ね、大きさが1×1m程度、総飛行重量が5~10キロとなります。

各社、大きく異なるのは飛行時間です。
既存のカーボンフレームで構成され過剰設計となっている機体はどうしても重量がかさみます。
その為、使うバッテリーの容量や搭載するカメラの性能(重量)が同じでも
飛行可能な時間は大きく変わってきます。

例えば被災事故の調査の場合を例にしますと

~20分程度のフライト時間の場合、できることは被災場所の確認程度となります。
~40分程度飛べるようになれば被災場所の計測が可能です。
40分~であれば被災範囲の確認や監視目的、後は長距離フライトに使えます。

もちろん10分程度でも計測は可能ですが
業務で行う以上、想定外の対処時間等、何よりも安全第一で考えると上記のようになります。

現状のバッテリーやモーターの性能では、オールマイティーにこなせる機体の開発は困難です。
当社のαUAVも日常の作業での利便性を向上させる為、フライトには必要のない儀装部品もあります。
今回のような環境では、以前、同様の環境で長距離フライトを行う為に製作した機体を用意しました。
この機体の場合、フライト時間は50分。
実績として距離3.4kmで高低差800m(対地高度は概ね150m)のフライトがあります。
今回は4kmで高低差900mと聞いているので、風の影響、噴石の状況などさまざまな要因はありますが
何とかなるかもしれません。

日常業務での墜落事故はあってはならないことです。
しかしながら今回のような被災現場では
UAVの名前の通り、無人であること=人が乗っている訳ではないことを活かした調査が可能だと考えます。

とにかく現地の噴火が落ち着いているということで安堵しております。
災害によりお亡くなりになられた方へお悔やみを申し上げますと共に被災した方々にお見舞い申しあげます。

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